ヴェルファイアのタイヤサイズは?年式・グレード別の適合サイズと交換のポイントを紹介!
ヴェルファイアのタイヤ交換を検討している方に向けて、型式・グレード別の正確なタイヤサイズ情報をまとめました。
トヨタが誇る高級ミニバンであるヴェルファイアは、初代20系から現行40系までの各型式で異なるタイヤサイズが採用されています。
この記事では、ヴェルファイアの全年式のタイヤサイズ一覧はもちろん、サイズの確認方法やインチアップ・ダウンの是非、そしてタイヤ交換のポイントまで徹底解説します。純正タイヤからの交換を検討している方も、インチアップやインチダウンを考えている方も、この記事を参考にして愛車に最適なタイヤ選びをしていきましょう。
《 目次 》
ヴェルファイアのタイヤサイズ一覧(型式・グレード別)
ヴェルファイアは初代20系、2代目30系、そして最新の3代目40系と進化を続けてきました。各型式やグレードによって純正で装着されているタイヤサイズが異なるため、タイヤ交換の際には自分のヴェルファイアに合ったサイズを選ぶことが重要です。
ここでは型式別に正確なタイヤサイズを表でまとめ、解説します。
40系(3代目/新型)ヴェルファイアのタイヤサイズ
2023年6月から販売されている現行モデルの3代目ヴェルファイア(40系)では、タイヤサイズが大きく変更されました。40系ヴェルファイアでは、全グレードで19インチ(225/55R19)が標準装着となっています。これは従来モデルよりもインチアップされた設定で、高級感と走行安定性を両立させるために採用されました。
ただし、Executive LoungeとZ Premierともにメーカーオプションとして17インチ(225/65R17)も選択可能です。17インチは乗り心地を重視する方や、タイヤ交換コストを抑えたい方に向いています。
グレード | 標準装備 | メーカーオプション |
Executive Lounge | 225/55R19 103H XL | 225/65R17 102H |
Z Premier | 225/55R19 103H XL | 225/65R17 102H |
40系ヴェルファイアは従来モデルからデザインが大きく進化し、タイヤホイールのデザインもそれに合わせて洗練されています。特に19インチ装着車は、ホイールデザインにもこだわりが見られ、Z Premier用とExecutive Lounge用で異なるデザインが採用されています。
30系(2代目)ヴェルファイアのタイヤサイズ
2015年1月~2023年6月まで販売されていた2代目ヴェルファイア(30系)では、ガソリン車とハイブリッド車、そしてグレードごとに異なるタイヤサイズが設定されていました。
30系ヴェルファイアでは、「215/65R16」「225/60R17」「235/50R18」の3種類のタイヤサイズが展開されています。
グレード | ガソリン車 | ハイブリッド車 |
Executive Lounge | 225/60R17 | 225/60R17 |
ZG / ZA | 235/50R18 | – |
VL | 225/60R17 | – |
V | – | 225/60R17 |
ZR | – | 225/60R17 |
X | 215/65R16 | 215/65R16 |
30系においては、最上級グレードのExecutive Loungeでは225/60R17が標準装着されていました。
一方、ガソリンモデルのZGグレードは18インチが標準装備となり、よりスポーティな印象を与えています。またスタンダードグレードのXでは16インチと、エントリーモデルながらも十分な乗り心地を実現するサイズが採用されていました。
30系でタイヤ交換を検討する際は、グレードを正確に把握して適合するサイズを選ぶことが重要です。特にハイブリッド車とガソリン車でグレード構成が異なる点にも注意が必要です。
20系(初代)ヴェルファイアのタイヤサイズ
2008年5月~2015年1月まで販売されていた初代ヴェルファイア(20系)も、グレードによってタイヤサイズが異なります。
20系では主に「215/65R16」「215/60R17」「235/50R18」といったサイズが装着されていました。
グレード | タイヤサイズ | ホイールサイズ |
Z / ZG | 235/50R18 97V | 18×7.5J +45 |
V / VL | 215/60R17 96H | 17×7J +33 |
X | 215/65R16 98H | 16×6.5J +33 |
Z G’s (特別仕様車) | 245/40R19 94W | 19×8J +38 |
20系の特徴として、G’sという特別仕様車では19インチの大径タイヤが採用されていた点が挙げられます。このモデルは245/40R19というヴェルファイアとしては特殊なサイズを装着しており、よりスポーティな走りを実現していました。
初代モデルは発売から10年以上が経過しているため、タイヤ交換の時期を迎えているオーナーも多いでしょう。純正と同等のタイヤサイズを選ぶことで、メーターの誤差や車体への悪影響を避けることができます。
タイヤサイズの確認方法
ヴェルファイアに限らず、愛車のタイヤを交換する際には、正確なタイヤサイズを把握することが重要です。異なるサイズのタイヤを装着すると、走行性能やスピードメーターの精度に影響が出る可能性があります。
ここでは、ヴェルファイアのタイヤサイズを確認する3つの方法をご紹介します。
運転席ドアの適正空気圧ラベルで確認
最も簡単なタイヤサイズの確認方法は、運転席側のドアを開けて、ドア開口部の後ろ側に貼られている空気圧ラベルを見ることです。このラベルには、メーカーが推奨する適正空気圧とともに、純正のタイヤサイズが記載されています。
例えば、「215/65R16 98H」や「225/60R17 99H」などと表記されていれば、それがヴェルファイアの純正タイヤサイズです。ただし、複数のグレードに対応するために2種類以上のサイズが記載されていることもあります。その場合は、現在装着されているタイヤのサイズと照らし合わせて確認するとよいでしょう。
このラベルは車検や点検の際にも役立つ情報源ですので、一度チェックしておくことをおすすめします。タイヤの空気圧管理にも活用できる大切な情報です。
タイヤ側面に記載の数字で確認
すでに装着されているタイヤのサイズを確認する最も確実な方法は、タイヤのサイドウォール(側面)に記載されている数字を直接確認することです。40系の場合タイヤのサイドウォールには、「225/55R19 103H (XLやEXTRA LOAD)」などのサイズ表記が刻印されています。
この数字は、以下の情報を表しています。
- ・最初の3桁の数字(例:225)はタイヤの幅(mm)
- ・スラッシュ後の2桁の数字(例:55)は偏平率(%)
- ・Rの後の数字(例:19)はホイールのインチ径
- ・103は1本のタイヤで支えられる最大負荷能力
- ・Hは規定の最大負荷を運ぶことができる最高速度
- ・XLはエクストラロード規格であること
この方法は現在装着しているタイヤのサイズを知るには確実ですが、純正サイズから変更されている可能性もあるので注意が必要です。
社外ホイールを装着している場合や、前オーナーがインチアップしている場合もあるため、メーカーが推奨する純正サイズとは異なる場合があります。
車検証情報からネットで調べる方法
タイヤを外すことなく、かつ空気圧ラベルが剥がれたり読みにくくなったりしている場合は、車検証の情報をもとにネットでタイヤサイズを調べる方法があります。車検証には車両の型式や年式などの情報が記載されており、これをもとに専門サイトや自動車メーカーの公式サイトでタイヤサイズを検索できます。
車検証には次のような情報が記載されています。
- ・型式(例:DBA-AGH30W)
- ・車台番号
- ・初年度登録
これらの情報と、グレード(Z、VL、Xなど)を組み合わせることで、正確な純正タイヤサイズを調べることができます。特にヴェルファイアはグレードによってタイヤサイズが異なるため、グレード情報も重要です。
また、車台番号の一部を自動車メーカーのディーラーに伝えると、グレードや純正装備の詳細情報を教えてもらえる場合もあります。自分のヴェルファイアの正確なグレードが分からない場合は、この方法も検討してみてください。
タイヤサイズの見方・読み方
タイヤを購入する際に迷わないよう、タイヤサイズの表記方法を理解しておくと便利です。一見複雑に見えるタイヤサイズの表記ですが、各数字には明確な意味があります。
ここではタイヤサイズとホイールサイズの読み方について解説します。
タイヤサイズ表記の意味
タイヤサイズは「225/55R19 103H」のような形式で表記されます。
この数字とアルファベットの羅列は、それぞれ重要な意味を持っています。
- ・最初の3桁の数字(例:225):タイヤの幅(mm)を表します。数字が大きいほど幅広のタイヤになります。
- ・スラッシュ後の2桁の数字(例:55):偏平率(%)を表します。これはタイヤの高さが幅に対して何%あるかを示しています。数字が小さいほど薄いタイヤ(偏平タイヤ)になります。
- ・R:タイヤの構造を表し、Rはラジアル構造を意味します。現在の乗用車用タイヤはほとんどがラジアル構造です。
- ・Rの後の数字(例:19):装着するホイールのインチ径を表します。
- ・最後の数字とアルファベット(例:103H):それぞれ荷重指数と速度記号と呼ばれるものです。荷重指数は最大積載重量を、速度記号は最高速度の規格を表します。
ヴェルファイアのタイヤを選ぶ際は、特に最初の部分(例:225/55R19)が正確に一致していることが重要です。荷重指数と速度記号については、純正と同等以上の性能を持つものを選ぶとよいでしょう。
ホイールサイズ表記の意味
ホイールサイズも「19×7J」などのように表記され、それぞれに意味があります。
- ・最初の数字(例:19):ホイールの直径(インチ)を表します。タイヤサイズのRの後の数字と一致している必要があります。
- ・×の後の数字(例:7):ホイールの幅(インチ)を表します。
- ・アルファベット(例:J):リムフランジ(タイヤが装着される部分の形状)の規格を示しています。
ホイールを選ぶ際には、これらの基本サイズに加えて「インセット」と「PCD(ピッチサークルダイアメーター)」も重要です。インセットはホイールのセンターからディスクの取り付け面までの距離を表し、PCDはホイールのボルト穴の中心が描く円の直径を示す数値です。
例えば、40系ヴェルファイアでは、PCD 120、インセット40が標準となっています。社外ホイールを検討する際は、これらの値も確認して適合するものを選びましょう。
ヴェルファイアのタイヤはインチアップ・インチダウンできる?
多くのヴェルファイアオーナーが、純正サイズからインチアップや、インチダウン)を検討するでしょう。見た目や走行性能の変化、コスト面など、さまざまな理由でサイズ変更を考えるケースがあります。ここではインチアップ・ダウンのメリット・デメリットを解説します。
インチアップのメリット・デメリット
ヴェルファイアのタイヤをインチアップすると、見た目の迫力や高級感が増すとともに、ハンドリング性能が向上する可能性があります。
タイヤのサイドウォールが薄くなることで、タイヤのたわみが減少し、ステアリング操作に対する反応が素早くなるためです。
主なメリットとして以下が挙げられます。
- ・見た目が精悍になり、存在感が増す
- ・コーナリング時の安定感が向上する
- ・ブレーキ性能が向上する場合がある
- ・ホイールデザインの選択肢が広がる
一方で、以下のようなデメリットも考慮する必要があります。
- ・タイヤとホイールの価格が高くなる傾向がある
- ・乗り心地が硬くなり、小さな段差でも衝撃を感じやすくなる
- ・タイヤノイズが増える可能性がある
- ・燃費が若干悪化する場合がある
例えば、30系ヴェルファイアでX(16インチ)からZ(18インチ)へのインチアップを行う場合、見た目は格段に良くなりますが、乗り心地は硬くなることを覚悟する必要があります。
インチダウンのメリット・デメリット
反対にインチダウンすると、乗り心地の向上やタイヤ交換費用の削減といったメリットが期待できます。タイヤのサイドウォールが厚くなることで、路面からの衝撃を吸収しやすくなります。
インチダウンの主なメリットは以下の通りです。
- ・タイヤ・ホイール自体の価格が安くなる傾向がある
- ・乗り心地が柔らかくなり、快適性が向上する
- ・路面からの衝撃・振動が軽減される
- ・静粛性が向上する場合がある
- ・燃費が若干向上する可能性がある
一方、デメリットとしては下記があります。
- ・見た目の迫力や高級感が減少する
- ・ホイールの面積が小さくなり、印象が変わる
- ・コーナリング時の安定性が若干低下する可能性がある
例えば、40系ヴェルファイアは標準で19インチですが、メーカーオプションの17インチにすると、タイヤ交換時のコストが抑えられ、乗り心地も向上します。ただし、見た目のインパクトは小さくなります。
適合するサイズの範囲と注意点
ヴェルファイアのタイヤサイズを変更する際には、安全性を確保するために守るべき重要なポイントがあります。タイヤの外径誤差は純正の外径から-3%~+2%の範囲内に収める必要があります。この範囲を超えると、スピードメーターの誤差が大きくなり、車検に通らない可能性があります。
さらに、以下の点にも注意が必要です。
- ・ホイールのPCDやインセット値が適合していること
- ・タイヤがフェンダーからはみ出していないこと
- ・ホイールとブレーキキャリパーの間に適切なクリアランスがあること
- ・ホイールの荷重指数が車両重量に適合していること
これらを考慮すると、30系ヴェルファイアは16~22インチ、40系ヴェルファイアは17~22インチの範囲でサイズ変更が可能です。ただし、極端なインチアップやインチダウンは避け、専門店に相談することをおすすめします。
特に、40系ヴェルファイアは車両重量が増加しているため、荷重指数の低いタイヤは避けるべきです。また、最新モデルではブレーキシステムも大型化しているため、極端なインチダウンをするとブレーキキャリパーとの干渉が起こる可能性があります。
タイヤ交換について
ヴェルファイアのタイヤ交換を考える際には、「いつ交換すべきか」「どこで交換するのが良いか」「どんなタイヤを選ぶべきか」といった疑問が浮かびます。ここでは、タイヤ交換のタイミングや場所選び、そしてタイヤの選び方について解説します。
タイヤ交換のタイミング・目安
タイヤ交換のタイミングを判断する主な指標は、タイヤの残り溝の深さです。法律上、タイヤの溝の深さが1.6mm以下になると車検に通りません。
しかし、安全面を考慮すると、残り溝が4mm以下になったら交換を検討するのが望ましいでしょう。
溝が浅くなると、特に雨天時のブレーキ性能や排水性が低下し、ハイドロプレーニング現象(水の膜の上をタイヤが滑る状態)が起こりやすくなります。高速道路や雨の多い地域で運転する機会が多い方は、早めの交換をおすすめします。
また、タイヤは走行距離だけでなく、経年劣化も考慮する必要があります。一般的には、新品タイヤを装着してから5年以上経過したり、32,000km以上走行したりした場合は、たとえ溝が残っていても交換を検討すべきです。ゴムは時間の経過とともに硬化し、グリップ力が低下するためです。
加えて、以下のような状態が見られる場合も交換のサインです。
- ・タイヤにひび割れやキズが生じている
- ・タイヤが偏摩耗している
- ・走行中に異常な振動や音がする
ヴェルファイアのような重量のある車両では、タイヤの劣化が安全性に直結するため、定期的な点検と適切なタイミングでの交換が重要です。
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タイヤ交換場所の選び方
タイヤ交換場所には、ディーラー、カー用品店、ガソリンスタンド、タイヤ専門店などがあり、それぞれに特徴があります。
【ディーラー】
- メリット:純正タイヤが手に入る、作業の信頼性が高い
- デメリット:価格が高めになりがち、インチアップやインチダウンに対応していないことがある
【カー用品店】
- メリット:豊富な在庫から選べる、インチアップやインチダウンにも対応
- デメリット:店舗によって技術力にばらつきがある
【ガソリンスタンド】
- メリット:給油のついでに交換できる、急な対応も可能な場合がある
- デメリット:在庫が少ないことがある、スペースの制約から作業が制限される場合も
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【タイヤ専門店】
- メリット:豊富な知識と経験、幅広い商品ラインナップ
- デメリット:予約が必要な場合が多い、立地によっては行きづらいことも
ヴェルファイアのような高級車の場合、特に適切な空気圧管理やホイールバランス調整が重要です。そのため、タイヤ専門店や実績のあるカー用品店がおすすめです。また、インターネットでタイヤを購入し、工賃のみで交換を依頼する「持ち込み交換」も費用を抑える方法として人気があります。
タイヤの選び方
ヴェルファイアのような高級ミニバンに適したタイヤを選ぶ際は、以下のポイントを考慮すると良いでしょう。
-
1.走行環境に合わせた選択
普段の走行環境によって最適なタイヤは異なります。高速道路を頻繁に利用する方は高速安定性に優れたタイヤを、市街地中心の方は静粛性や乗り心地を重視したタイヤを選ぶとよいでしょう。
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2.重視する性能で選ぶ
タイヤにはそれぞれ得意な性能があります。
- ・静粛性重視:ノイズの少ない快適な走行を望む方向け
- ・燃費性能重視:低燃費を実現する省エネタイヤ
- ・乗り心地重視:路面からの衝撃を吸収し、快適な乗り心地を提供
- ・グリップ力重視:高いグリップ力で安全性を高める
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3.ミニバン専用タイヤを検討
ヴェルファイアのような重量のある車両には、ミニバン専用に設計されたタイヤがおすすめです。これらは荷重に耐えられる強度と、ミニバン特有のふらつきを抑える設計が施されています。
主要タイヤメーカーの多くがミニバン専用タイヤをラインナップしており、ブリヂストン「REGNO」、ヨコハマ「BluEarth RV-03」、ダンロップ「VEURO VE304」などが人気です。
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4.季節に合わせた選択
寒冷地にお住まいの方は、冬季にはスタッドレスタイヤへの交換を検討しましょう。最近はオールシーズンタイヤも性能が向上していますが、本格的な雪道走行には専用のスタッドレスタイヤが安心です。
タイヤ選びは安全性に直結する重要な決断です。価格だけでなく、自分の走行環境や優先する性能を考慮して最適なタイヤを選びましょう。
まとめ
ヴェルファイアのタイヤサイズは型式・グレードによって異なり、20系は16~18インチ、30系は16~18インチ、40系は標準で19インチを採用しています。
タイヤ交換時はサイズの確認を正確に行い、インチアップ・ダウンを検討する際は外径誤差(-3%~+2%)を考慮し、走行環境や予算に合わせて最適なタイヤを選びましょう。