ジムニーシエラのタイヤサイズ紹介ガイド!純正から外径アップまで徹底解説
ジムニーシエラのタイヤ交換やカスタムを検討している方にとって、最適なタイヤサイズ選びは非常に重要です。見た目の印象を大きく変えるだけでなく、走行性能や車検適合性にも影響するため、正しい知識を持って選択することが大切です。
この記事では、ジムニーシエラの純正タイヤサイズから、インチアップなどのカスタム選択肢、そして選ぶ際のポイントまで解説します。タイヤ交換を控えている方やカスタムを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
《 目次 》
ジムニーシエラの純正タイヤサイズとは
ジムニーシエラのタイヤを交換する際、まずは純正サイズを知っておくことが重要です。
型式によって純正サイズが異なりますので、ご自身の車両の型式を確認しましょう。
新型ジムニーシエラ(JB74W)の純正サイズ
2018年7月から現在に至るまでの新型ジムニーシエラ(JB74W型)の純正タイヤサイズは「195/80R15 96S」です。このサイズの外径は約693mmとなります。
新型ジムニー(軽自動車)の純正タイヤサイズが「175/80R16 91S」と16インチであるのに対し、ジムニーシエラは15インチを採用しています。この点は混同しやすいので注意が必要です。
旧型モデル(JB43W等)の純正サイズ
旧型のジムニーシエラモデル(JB43W型、JB33W型、JB32W型、JB31W型)は、いずれも「205/70R15」が純正タイヤサイズとなっています。タイヤ外径は約668mmで、新型モデルと比較すると若干小さめです。年式や型式の情報は車検証に記載されていますので、必要に応じて確認してください。
ジムニー(軽)とジムニーシエラのタイヤサイズの違い
ジムニー(軽自動車)とジムニーシエラでは、純正タイヤサイズが異なります。新型ジムニーは「175/80R16 91S」を採用しており、16インチホイールを装着しています。一方、新型ジムニーシエラは「195/80R15 96S」と15インチホイールを採用しています 。
ジムニーシエラのタイヤが15インチである理由としては、タイヤ幅が195サイズであるため、仮に16インチにするとタイヤ選択の幅が非常に限られる特殊サイズになってしまうためと考えられています。また、大型化されたボディサイズとのバランスや、オフロード性能との兼ね合いもあるでしょう。
タイヤサイズの見方と意味を理解しよう
タイヤを選ぶ際に、サイズ表記の意味を正確に理解しておくことが大切です。例えば「195/80R15 96S」の各数値が何を意味するのかを知っておきましょう。
タイヤサイズの数字(195/80R15)の読み方
「195/80R15」という表記は、以下の意味を持っています。
- ・195:タイヤの断面幅を表し、単位はミリメートルです。ジムニーシエラの場合、195mmの幅があります。
- ・80:偏平率を表します。タイヤの高さ(サイドウォール)がタイヤ幅の何%かを示します。この場合、タイヤ高さはタイヤ幅の80%、つまり195mmの80%で約156mmとなります。
- ・R:タイヤの構造を表し、「R」はラジアル構造を意味します。現在の一般的な乗用車はほとんどがラジアルタイヤです。
- ・15:リム径(ホイールの直径)をインチ単位で表します。ジムニーシエラの場合は15インチです。
偏平率とは何か
偏平率はタイヤのサイドウォールの高さとタイヤ幅の比率を表します。数値が大きいほど横から見たときのタイヤの側面が高くなります。例えば80の偏平率は、サイドウォールがタイヤ幅の80%の高さであることを意味します。
オフロード走行を想定したジムニーシエラのような車では、比較的高い偏平率が採用されています。これは、悪路での衝撃吸収や走破性を向上させる効果があります。逆に、スポーツカーなどでは低い偏平率(例:45や50など)が採用されることが多く、操縦安定性が向上しますが、乗り心地は硬くなる傾向があります。
ロードインデックスと速度記号について
タイヤサイズの後に続く「96S」のような表記は、それぞれロードインデックスと速度記号を表しています。
- ・ロードインデックス(96):タイヤ1本あたりが支えられる最大荷重を示す指数です。数値が大きいほど、より重い荷重に耐えられます。「96」は710kgの荷重に対応できることを意味します。
- ・速度記号(S):タイヤが安全に走行できる最高速度を示すアルファベットです。「S」は最高速度180km/hまで対応可能であることを示しています。
タイヤ交換の際は、純正と同等以上のロードインデックスとスピードシンボルを持つタイヤを選ぶことが重要です。下回るタイヤを装着すると、安全性に問題が生じる可能性があります。
ロードインデックス | 最大荷重(kg) | 速度記号 | 最高速度(km/h) |
91 | 615 | Q | 160 |
96 | 710 | R | 170 |
100 | 800 | S | 180 |
104 | 900 | T | 190 |
108 | 1000 | H | 210 |
ジムニーシエラのタイヤサイズアップ選択肢
ジムニーシエラのカスタムとして人気が高いのが、タイヤサイズのアップです。見た目の迫力やオフロード性能の向上が期待できますが、車検に通ることや車体への干渉がないことを確認しながら行う必要があります。
おすすめのインチアップサイズ
ジムニーシエラのインチアップでよく選ばれるサイズをご紹介します。なお、以下は標準車高(リフトアップなし)での参考情報です。
16インチへのインチアップ(215/70R16、225/70R16)
純正15インチから16インチへのインチアップは、人気の高い選択肢です。
おすすめのサイズは以下の通りです。
- ・205/70R16:外径約693mm、純正とほぼ同等の外径で16インチにインチアップできます。
- ・215/70R16:外径約707mm、純正より約14mm大きくなります。車検の許容範囲内で、見た目のゴツさが増すサイズです。
- ・225/70R16:外径約721mm、純正より約28mm大きくなります。迫力は増しますが、車検上はギリギリのサイズとなります。
215/70R16サイズは、車検の許容範囲内でバランスの良いサイズですので、特に初めてのサイズアップにおすすめです。タイヤ幅と外径のバランスがよく、見た目の印象を大きく変えることができます。
外径の変化による影響
タイヤ外径が変わると、以下のような影響があります。
- ・外見:外径が大きくなると、車体全体の見た目が力強くなります。
- ・最高速度と実速度:外径が大きくなると、スピードメーターの表示より実際の速度が速くなります(例:メーター表示が100km/hのとき、実際は103km/h程度)。
- ・燃費:外径が大きくなると、若干燃費が悪化する傾向があります。
- ・加速性能:外径が大きくなると、加速性能がわずかに低下します。
- ・走破性:外径が大きくなると、最低地上高が上がり、オフロード走破性が向上します。
見た目の変化と走行性能への影響
タイヤサイズを変更すると、見た目と走行性能の両方に影響します。
例えば、純正の195/80R15(外径約693mm)から215/70R16(外径約707mm)にサイズアップすると、以下のような変化があります。
- ・見た目:タイヤ幅が195mmから215mmへと20mm太くなり、サイドウォールのデザインも変わることで、より力強い印象になります。
- ・走行性能:タイヤ接地面積が増えることでグリップ力が向上し、オフロード走行時の安定性が増します。ただし、タイヤ重量の増加により、若干の燃費悪化や加速性能の低下が生じる可能性があります。
- ・乗り心地:一般的にはタイヤ幅が広がると路面からの情報量が増え、ロードノイズが増加する傾向があります。また、16インチへのインチアップにより、サイドウォールが薄くなるため、乗り心地が若干硬くなる可能性があります。
これらの影響は、タイヤの銘柄や構造によっても異なりますので、目的に合ったタイヤ選びが重要です。
車検対応可能な範囲について
タイヤサイズを変更する際に気になるのが車検への影響です。車検に通るためには、以下の条件を満たす必要があります。
タイヤ外径の許容範囲(純正比+2%/-3%)
車検では、純正タイヤサイズの外径を基準として、プラス2%、マイナス3%の範囲内であれば許容されます。
新型ジムニーシエラ(JB74W)の純正タイヤ外径が約693mmですので、許容される範囲は以下の通りです。
- ・最大:約707mm(693mm×1.02)
- ・最小:約672mm(693mm×0.97)
この範囲内であれば、車検時に問題となる可能性は低いでしょう。
タイヤ幅の許容範囲(純正比+20mm/-10mm)
タイヤ幅についても許容範囲があります。純正タイヤ幅を基準として、プラス20mm、マイナス10mmの範囲内であれば許容されます。
新型ジムニーシエラの純正タイヤ幅は195mmですので、許容される範囲は以下の通りです。
- ・最大:215mm(195mm+20mm)
- ・最小:185mm(195mm-10mm)
このため、225mm幅のタイヤは車検上では厳しくなる可能性があります。
リフトアップとの併用時の注意点
リフトアップと大径タイヤの併用は、オフロード走行時の走破性を高める効果がありますが、以下の点に注意が必要です。
- ・フェンダーとの干渉:タイヤサイズを大きくし過ぎると、フルステアリング時や悪路走行時にフェンダーやバンパーと干渉する可能性があります。
- ・車両安定性:リフトアップによって車高が上がり、重心が高くなるため、コーナリング時の安定性が低下する可能性があります。
- ・法的制限:過度のリフトアップは車検に通らない場合があります。一般的に50mm程度までのリフトアップであれば問題ないとされていますが、車種や仕様によって異なります。
特に注意したいのは、タイヤがフェンダーからはみ出してはいけないという法的制限です。フェンダーとの隙間が少なすぎると、悪路走行時にタイヤがフェンダーに接触してしまう可能性がありますので、適切なクリアランスを確保することが重要です。
リフトアップの度合いによって、装着可能なタイヤサイズも変わります。例えば、50mmのリフトアップを施した場合、225/75R16(外径約748mm)のような大径タイヤも装着可能になる場合があります。ただし、個々の車両の状態によって異なりますので、専門店に相談することをおすすめします。
ジムニーシエラのホイールサイズについて
タイヤ交換と一緒に検討されることが多いのが、ホイールの交換です。ジムニーシエラに適したホイールを選ぶための基本情報をご紹介します。
純正ホイールのスペック(15×5.5J、インセット、PCD等)
新型ジムニーシエラ(JB74W)の純正ホイールのスペックは以下の通りです。
項目 | スペック |
ホイールサイズ | 15×5.5J |
インセット | +5 |
PCD | 139.7 |
ボルト穴数 | 5穴 |
ホイールナット | M12×1.25 |
これらの数値のうち、特に重要なのは以下の項目です。
- ・ホイールサイズ:15×5.5Jは、15インチ径で幅が5.5インチのホイールを意味します。
- ・インセット:ホイールの取り付け面からリムの中心までの距離を示します。プラスの数値は、取り付け面がリム中心よりも車体側にあることを意味します。
- ・PCD(Pitch Circle Diameter):ボルト穴が配置されている円の直径を示します。ジムニーシエラの場合は139.7mmです。
- ・ボルト穴数:ホイールを固定するためのボルトの数です。ジムニーシエラは5穴です。
なお、旧型のジムニーシエラ(JB43W型、JB31W型、JB32W型、JB33W型)も同様のホイールスペックとなっています。
ホイール選びのポイント
ジムニーシエラ用のホイールを選ぶ際のポイントは以下の通りです。
- ・適合サイズを守る:上記の純正ホイールスペックを参考に、PCDが139.7mm、5穴のホイールを選びましょう。これらの数値が異なると、車に装着することができません。
- ・インチアップ時のサイズ選び:16インチにインチアップする場合、一般的には16×5.5J~16×7.0Jの範囲内のサイズが選ばれます。幅を広げると走行安定性は向上しますが、タイヤとの組み合わせに注意が必要です。
- ・インセット値の考慮:純正のインセット値は+5ですが、オフロード走行を重視する場合には、若干マイナス側のインセット値を選ぶことで、トレッド幅(左右のタイヤの距離)を広げて安定性を向上させることができます。ただし、極端なマイナスインセットはタイヤがフェンダーからはみ出す原因となり、法的に問題があります。
- ・ホイール素材と強度:オフロード走行を前提とするなら、1ピース構造のアルミホイールや鉄ホイールなど、強度の高いホイールを選ぶことをおすすめします。2ピースや3ピース構造のホイールは見た目は良いですが、過酷な環境では強度面で不安があります。
- ・デザインと機能性のバランス:見た目の良さだけでなく、泥や砂利が詰まりにくいデザインや、ホイールガードの取り付けが可能な構造なども考慮すると良いでしょう。
タイヤ交換の費用と工賃について
ジムニーシエラのタイヤ交換にかかる費用は、タイヤの種類や交換方法によって異なります。ここでは、交換費用の目安と賢い交換方法をご紹介します。
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タイヤのみ交換(組替え)の相場
タイヤのみを交換する「組替え」の場合、既存のホイールからタイヤを外し、新しいタイヤを装着する作業が発生します。一般的な工賃相場は以下の通りです。
タイヤサイズ | 工賃(4本分) |
15インチ | 約8,000円~12,000円 |
16インチ | 約10,000円~14,000円 |
また、標準的な組替え工賃には以下の作業が含まれています。
- ・タイヤの取り外しと取り付け
- ・バランス調整
- ・空気圧の調整
- ・バルブ交換
- ・廃タイヤの処分
ただし、店舗によっては別途料金がかかるサービスもありますので、事前に確認しておくことをおすすめします。
タイヤ・ホイールセット交換(履替え)の相場
タイヤとホイールがセットになった状態で交換する「履替え」の場合、工賃は組替えよりも安くなります。一般的な工賃相場は以下の通りです。
車種区分 | 工賃(4本分) |
普通車 | 約4,000円~6,000円 |
SUV/クロカン | 約5,000円~7,000円 |
履替えは作業時間も短く(約30分程度)、手間も少ないため、工賃が安くなります。また、ホイールの傷付きリスクも低減できる利点があります。
購入場所による価格差
タイヤの購入場所によって、価格に大きな差が生じることがあります。以下は購入場所別の特徴です。
- ・ディーラー:純正タイヤの取り扱いがあり、安心感がある一方、価格は比較的高めです。工賃も含めると総額は高くなる傾向があります。
- ・カー用品店:品揃えが豊富で、セール時にはお得に購入できることがあります。工賃も含めたセット価格を提示してくれる店舗が多いです。
- ・タイヤ専門店:専門知識が豊富で、タイヤ選びのアドバイスが受けられます。取り付け技術も高い傾向がありますが、工賃は若干高めの場合があります。
- ・インターネット通販:最も価格が安いことが多く、中間マージンがカットされているため、実店舗よりも数千円から数万円安く購入できる場合があります。ただし、別途取り付け工賃がかかります。
特にジムニーシエラのような人気車種は、インターネット通販でのタイヤ・ホイールセット商品が充実しており、予算を抑えたい方には検討の価値があります。
お得に交換する方法
タイヤ交換を賢く行うためのポイントは以下の通りです。
- ・時期を選ぶ:タイヤのセール時期(年度替わりの3月や9月頃)を狙うと、割引価格で購入できることがあります。
- ・タイヤ・ホイールセットで購入:新しいホイールに変更したい場合は、タイヤとホイールのセット購入がお得です。セット価格が設定されていることが多く、単品購入よりも安くなります。
- ・インターネット通販の活用:インターネット通販でタイヤを購入し、近くの整備工場で取り付けてもらう方法も、総額を抑えられるケースが多いです。一部のネットショップでは、提携している整備工場で取り付けサービスを利用できるシステムもあります。
- ・複数見積もりの比較:同じタイヤでも店舗によって価格差があるため、複数の店舗で見積もりを取り、比較検討することをおすすめします。
- ・定期的なタイヤローテーション:タイヤを長持ちさせるためには、定期的なローテーション(位置交換)が有効です。5,000~10,000km走行ごとにローテーションを行うことで、タイヤの摩耗を均一に保ち、寿命を延ばすことができます。
タイヤ交換は車の安全性に直結する重要なメンテナンスです。価格だけでなく、信頼性や品質、アフターサービスも考慮して選ぶことをおすすめします。
まとめ
ジムニーシエラの純正タイヤサイズは「195/80R15 96S」で、これを基準にカスタムの可能性が広がります。
車検対応範囲内で適切なサイズを選び、使用目的に合ったタイヤタイプを選択することで、愛車の性能を最大限に引き出せます。